next up previous
Next: References Up: No Title Previous: 実験結果

おわりに

本研究では、AR技術を用いた電子部品検査の支援システムを構築した。

本システムでは、平面的なプリント基板の検査という卓上の作業に限定したため、デス クトップディスプレイとハーフミラーを用いることで実世界と仮想世界を奥行きのずれ なく融合可能となった。作業者はHMD等の装置を身につける必要がなく、自由に視点を 変更でき、従来の作業と変わらない方式で作業が可能である。

また、電子部品検査のような専門的知識を必要とする作業を行う際には、その作業手順 を記したマニュアルが必要となる。このような作業を行う際、マニュアルと対象となる 電子部品間の視点変更が作業効率および誤りの誘発に大きな影響をおよぼしており、強 調現実感技術を用いて作業手順を対象部品上に重畳して表示することで、作業効率とそ の信頼性を大幅に向上可能であることが分かった。また、作業手順をPCに管理をさせる ことによって、作業者は作業行程の把握、計測結果による作業行程の分岐の判断という 誤りを起こしやすい作業から解放され、誤りを減少できることが分かった。これらのこ とより、AR技術を用いた作業支援が実世界作業において効率化可能であることが実証さ れた。

ここでは、デスクトップ型のPCを用いたが、ノート型のPCを用いることによって、 携帯型作業支援ARシステムの実現も容易であり、広範な応用が期待される。



Yoshihiro Ban (yosihi-b@is.aist-nara.ac.jp)
1998年 9月 8日(火曜日) 15時00分