About (Three-dimensional Visualization and Quantitative Evaluation of Trabecular Structure)

骨梁構造の可視化と定量的評価


Here is an English Edition


背景&概要


急速に高齢化している現代社会では,「寝たきり」,「家縛り」などの老人問
題が新たな社会問題として注目されています.「寝たきり」,「家縛り」の原
因疾病として脳卒中に次ぎ高い比率を占める骨折は,その多くが骨粗鬆症を背
景として発生すると言われています.

人の骨は加齢と共に骨内部の微細な構造(骨梁構造)の欠落が生じ,その強度が
低下します.つまり,長く生きれば生きるほど,全身の骨が脆弱化傾向を示し
ます.骨粗鬆症では骨梁構造の欠落が健常人に比べて速く進行し,骨の脆弱化
傾向もさらに高まります.したがって,比較的軽微な外力が加わっただけで骨
変形・骨折を起こしてしまいます.

骨粗鬆症の診断には,X線や超音波を使用した吸収測定法が一般的に使用され
ています.この手法はX線や超音波が骨内部を透過する間にどの程度吸収され
たかを調べ,その値から骨梁の充填具合を測定するものです.しかしながら,
骨の強度は骨梁構造の連続性・方向性に大きく左右されることが知られていま
す.したがって,吸収測定法による測定値が骨強度を正確に反映しているとは
一概に言えません.臨床において,医師の経験や勘に頼るところが大きいと言
われるのは上記の理由からです.

この様な背景から,本研究では骨横断面方向の断層画像を多数使用し,骨梁構
造の三次元再構成を行いました.出力としては「三次元画像」と「光造形によ
る実体モデル」を用いました.さらに,三次元画像の骨梁構造を「定量評価」
しました.今回,骨標本に健常および骨粗鬆症のラット脛骨を使用しました.
断層画像はそれらを実際に薄切りすることにより作成しましたが,将来的には
X線CT画像を使用することで,人を非侵襲に測定することが可能になるでしょう.

	


項目

  1. 三次元画像
  2. 光造形
  3. 定量評価


個人紹介ページへ 千原研本項へ


細井 聖 (satosi-h@is.aist-nara.ac.jp)