カーステのはなし



「このXXくれ!」


「俺も昔、こんなんえぇなぁ思うとったわ。」

と言われたカーステ。なんか調子悪なってん。トップガンの『danger zone』 のテープ再生したら、スキャットマンみたいになりよんねん。いややろ? こ れはええ機会や思うて、CD付きのカーステ付けたろう思うた。ほんで『か あきち』言う店行って買うことにしてん。そこにおった店員が気ぃ悪い奴やっ た。

「乗ってる車何? XX? あぁ、あれね。あれはたわむよ〜。」

おまえ嫌いじゃ。でもこの店、カーステ安いから買うことにしてもうた。

「カーステ売ったるけどな、取り付けに金いるで。自分で付けぇな。」

金もなかったし、自分で付けることにした。カーステ買った後、その日のうち に取り付けたくなってがんばった。がんばった結果、インパネのデジタル時計 が消えてまいよった。またなのか? さらに、クラクションも鳴らんようになっ とった。えぇ〜… またか? やっぱりそうなのか? 

次の日、徹夜明けで『かあきち』に行った。

「あのぉ〜、カーステ付けられへんかった〜。つけてぇ〜。」

「しゃあないなぁ。ちょっと待っとき。」

なんかバキバキとコードちぎって、ぽいぽい捨てよった。ええんか? こんな んで音鳴るんか? 不思議なことに、音鳴りよった。ほんで、その後『かあき ち』のにぃちゃんがXXに興味をしめしだしよって、挙げ句のはてに、

「えぇなあ。これくれ。」

あほか。おまえはあほの子か?


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平成8年3月
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