領域ごとに対応を取り、領域の移動ベクトルを獲得し、領域ごとの移動ベクトル
データを抽出する処理である。
処理の流れとしては、先ず撮影された近距離撮影画像、遠距離撮影画像から背景を除去します。次に、対象物体の大きさを正規化し、領域ごとの対応を取ってデータを獲得。さらに、抽出できなかったデータを補完した後に領域移動マップを作成する。
手順を以下の図とともに順に説明いたします。
獲得する画像は、対象物体との距離以外のパラメータは固定した状態で獲得する。
このような条件もとで獲得された画像間では対応点どうしを結ぶ移動ベクトルは画像の中心から放射状になると考えられる。(エピポーラ拘束)
このような領域知識を用いて領域の対応を取る。
ただし、撮影画像どうしを直接対応を取るのは困難なので、いくつかの前処理を
施した後に対応を取るようにしている。
まず、撮影ドームで撮影した対象物体を得られた画像系列から抽出する必要がある。
これは、ブルーバックの使用、もしくは背景画像との差分を取ることによって容易に
得られるので説明は割愛させて頂く。
しかし、抽出された対象物体の大きさが近距離撮影画像と遠距離撮影画像で大きく
異なり、後述の処理の手間が増え、また計算誤差の原因となる。
そこで、画像中の画素数の比率で見かけの大きさの正規化を行なう。
この前処理により探索範囲の制約が図ることができ、計算量の削減に貢献している。
正規化した画像同士で対応をとるが、先述のエピポーラ拘束から画像の中心から画像の外側を結ぶような領域(エピポーラライン、EPL)を切り出してくる。このEPLの中でさらに領域分割を行ない、この領域の色の分散を計算する。
この時、近距離撮影画像と正規化画像は類似の情報を持っていると考え、近距離撮影画像からのみの対応を取る。近距離撮影画像を基準に置いたのは、テクスチャ、形状情報を多く含むと考えたからである。
正規化した画像から切り出したEPLから先に計算した分散と最も類似した分散を持つような矩形を探索し、これを対応する領域とする。
得られたデータは近距離撮影画像からの対応データのみで、オクルージョン部分などのデータは得られない。そこで、対応の得られない領域についてのみ逆方向に対応をとり、データを補完している。
上記の処理を経て得られたデータを用いて領域移動マップを生成する。
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